2021年11月22日 (仮訳)線虫捕捉菌の2新種:形態およびrDNAとタンパク質の遺伝子配列解析から推定された系統関係 Li, Y. et al., 2006. Two new species of nematode-trapping fungi: relationships inferred from morphology, rDNA and protein gene sequence analyses. Mycological Research. Available at: https://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S0953-7562(06)00166-3 [Accessed November 22, 2021] 【R3-08986】2021/11/22投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国四川省の森林からDactylellina sichuanensisとD. varietasの2種の線虫捕捉菌を新種記載した。 両種はいずれも粘着性のノブと非収縮性のリングを形成することなどで特徴づけられた。 前者は分生子柄が単生し、分生子に3-(4)-6隔壁を有していたのに対し、後者は分生子柄が直角に分枝し、分生子が長形~紡錘状で7-8隔壁を有していた。 中国四川省峨眉山 (新種) Dactylellina varietas Yan Li, K.D. Hyde & K.Q. Zhang 語源…変異の大きい(分生子の形状から) 【よく似た種との区別】 Dactylellina oxyspora 分生子柄が分枝する 分生子の形状が類似している 分生子の隔壁数の範囲が重なる nrSSUおよびnrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子が長い 本種と異なり分生子が長紡錘状ではなく紡錘形 本種と異なり分生子の隔壁数が(1-)7-8(-9)ではなく6-12 本種と異なり粘着性のノブを形成するという特徴を欠く 本種と異なり非収縮性のリングを形成するという特徴を欠く nrSSUおよびnrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Dactylellina asthenopaga 粘着性のノブを形成する nrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄が2度直角に分枝するのではなく分枝しない 本種より分生子の平均サイズが小さい 本種と異なり分生子が長紡錘状ではなく倒円錐形または棍棒形 本種と異なり分生子の隔壁数が(1-)7-8(-9)ではなく3 本種と異なり非収縮性のリングを形成するという特徴を欠く nrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Monacrosporium multiseptatum 粘着性のノブを形成する nrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄が2度直角に分枝するのではなく分枝しない 本種より分生子の平均サイズが大きい 本種と異なり分生子が長紡錘状ではなく長紡錘形で中位の細胞が膨大する 本種と異なり分生子の隔壁数が(1-)7-8(-9)ではなく(4-)6-7(-9) 本種と異なり非収縮性のリングを形成するという特徴を欠く nrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国四川省峨眉山 (新種) Dactylellina sichuanensis Yan Li, K.D. Hyde & K.Q. Zhang 語源…四川産の 【よく似た種との区別】 Dactylellina appendiculata 分生子柄が分枝しない 分生子が紡錘形 粘着性のノブを形成する nrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子が長い 本種と異なり分生子の隔壁数が3-(4)-6ではなく4-7 本種と異なり非収縮性のリングを形成するという特徴を欠く nrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Dactylellina candida 分生子が紡錘形 分生子の隔壁数の範囲が重なる 粘着性のノブを形成する nrSSUおよびnrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄が分枝しないのではなく頂部付近で3-10の短い枝に分かれる 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子の隔壁数が3-(4)-6ではなく2-(4)-6 本種と異なり非収縮性のリングを形成するという特徴を欠く nrSSUおよびnrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Dactylellina leptospora 粘着性のノブを形成する 非収縮性のリングを形成する nrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄が分枝しないのではなく分枝する 本種より分生子が長い 本種より分生子の幅が狭い 本種と異なり分生子が紡錘形ではなく長紡錘状~円筒形 本種と異なり分生子の隔壁数が3-(4)-6ではなく5-15 nrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Dactylellina lysipaga 分生子が紡錘形 粘着性のノブを形成する 非収縮性のリングを形成する nrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄が分枝しないのではなく分枝しないか時に分枝する 本種より分生子が短い 本種と異なり分生子の隔壁数が3-(4)-6ではなく2-4(4) nrLSU+5.8S+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される